通常「人」は、自分の肉体が恰も自分であるような錯覚に陥っています。あなたの頭や手はあなたの一部ではあってもあなたではないように、あなたの体もまたあなたではないのです。
「人」の病気を治療しようとする時、西洋医学ではその病気の原因を徹底的に細かく分析・診断し、その部分を排除しようとしてきました。私も西洋医学医としてその事を行ってきました。そしてその事は十分に役立ち、大きな効果をあげてきました。
しかし、それで十分であるかと言うとそうではありません。
一方、東洋医学は、部分だけでなく全体のバランスに重点をおきます。「木の葉」が病気になった時、悪い部分の枝や葉やその細胞や組織代謝に対応するのが西洋医学としますと、「葉」の生えている幹や木全体、木の立っている場所の日当たり、隣の木、そして森や雨の降り方、天気や季節の移り変わりまでをも考えに入れるのが東洋医学であると言えます。
このような事は現代のような大きな変化を伴う時代に生きている人間の病気を「観る」のには大変重要なことなのです。(インドの聖典ヴェーダでは、現在をカリユガの時代であると言っています)
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